仕事と人

Interview

社員の想い

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清算参加者への
継続的モニタリングを通して、
金融市場の安全性を守る。

日本証券クリアリング機構
(JSCC)清算リスク管理部
教育人間科学部卒
2018年入社

現在の仕事

日本証券クリアリング機構(JSCC)は、取引所などで成立した取引について、証券・商品、資金授受にかかる清算業務を行うJPXの金融商品取引清算機関です。証券・商品市場における取引には、取引の相手方の破綻やオペレーション上のトラブルにより、証券・商品、資金の授受が行えないリスクが存在します。清算機関が介在することで、こうしたリスクを軽減し、より安全な市場機能を確保しています。
私は、日々のモニタリング業務や月次で開催される社内のリスク管理会議、社外の外部委員が参加するリスク委員会の資料・議事録の作成を担当するほか、清算取引に係るリスクを把握するため、清算参加者にヒアリングを行い報告書を作成しています。

JPXを志望した理由を教えてください。

父が公的機関で働いていたこともあり、子どもの頃から公益・公共性のために働くことの大切さを感じ、その姿に憧れを抱いていました。将来は父と同じく公共性の高い仕事で社会の発展に貢献したいと考え、就職活動では公的機関を中心に企業研究を進めていました。その中で、健全な金融市場の発展に貢献するという使命をもつJPXも候補のひとつでした。ただ当初は取引所の仕事について、何となくシステマティックに淡々と業務を進めているようなイメージがあり、第一候補とは言えませんでした。しかし、会社訪問や面接で会った社員が例外なくチャレンジングで、「まずはアジアで最も選ばれるナンバーワン取引所になる!」とおっしゃっていたことがとても印象的でした。国内最大の取引所であることに満足せず、世界を見据えて研鑽を重ねるその姿勢に共感して、JPXを志望するに至りました。

入社後、印象に残っている仕事を教えてください。

JSCCは、清算機関として証券会社などの清算参加者の信用リスクを負うため、清算参加者に高い信用力を求めています。そのため、清算参加者の財務状況や経営体制が健全かどうかを継続的にモニタリングする必要があり、信用取引についてヒアリングを行っています。しかし、清算リスク管理部への配属当初は、自分の知識不足もあって参加者とのコミュニケーションがうまくいかないこともありました。例えば、重要な指標である預託率などの定量的な項目は確認できても、不透明な取引の実態やリスク管理の在り方など、定性的な事柄について、どのような質問をすれば適切な回答が得られるかがわかりませんでした。そこでどうすれば問題の本質を明らかにする質問ができるのか、どのような視点でヒアリングを行うのか、先輩や上司のアドバイスを受けながら必死に模索しました。その甲斐あって、最近はヒアリングのスキルが身に付いてきたと思います。

現在の仕事は社会やステークホルダーに対してどのような貢献をしていると思いますか?

清算機関では、市場参加者同士の取引を、清算参加者とJSCCとの取引に置き換えて決済します。これにより、参加者は取引相手の信用リスクを心配せずに取引ができます。また、万が一リーマンショックのような金融機関の破綻があった場合でも、市場に連鎖反応が起きる事態を防ぐことができます。JSCCでは清算参加者がデフォルトした場合に備え、未決済ポジション(約定後に反対売買や現引き・現渡しされず残っている未決済建玉など)をどう迅速に処理するかを、デフォルトパターンごとに想定した訓練も行っており、金融市場への影響を最低限に抑える準備も整えています。このように日々の業務のひとつひとつが、安心で安全な市場取引の礎となっていることにやりがいを感じています。

感じているJPXの社風とは?

社内はとても和やかな雰囲気です。わからないことや困ったことがあると丁寧に教えてもらえるので、一人で抱え込んで悩むことがありません。特徴的なのは、若手でも新しいことにチャレンジできる、ということでしょう。私も前部署でRPAの導入による事務効率化を提案し、その開発にゴーサインをもらったことがあります。入社3年目だった私の提案に耳を傾け、事務プロセスの見直しの機会を与えてもらえたことは大きな自信に繋がりました。残念ながら完成を待たずに現在の部署に異動となりましたが、挑戦することの大切さを学ぶことができました。

JPXで今後どのように活躍していきたいか、今後の目標を教えてください。

異動を経験し、JPXの持つ業務の幅広さを改めて感じています。実際、部署が変われば業務内容はまるで転職したかのように異なりますし、求められる知識やスキルも変わります。多様な部門それぞれの専門性があってこそ、安定した市場が支えられているのだと思います。今後は、できるだけ若いうちにより多くの部署で経験を積み、柔軟な思考力と幅広い視野を身に付け、専門的事務の要となる存在に成長していきたいです。

Career Step

キャリアステップ

2018-1年目
上場部開示業務室に配属。上場会社の管理やサポート業務を担当。
2021-4年目
清算リスク管理部へ異動、現在に至る。